【ケトジェニック】DHAとEPA:ダイエット効果と摂取タイミング｜管理栄養士が解説

DHA（ドコサヘキサエン酸）とEPA（エイコサペンタエン酸）は「カラダによい油」として健康志向の方やダイエットに興味がある方は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

とはいえ、DHAやEPAについて聞いたことがあっても…

こんな疑問を持たれる方もいると思います。

DHAとEPAには様々な健康効果があるとされていて、その中にはダイエットの効果も含まれます。

私自身はDHA、EPAをサプリメントで摂るようになりました。サプリメントの効果について体感的に気付くのは難しい点もありますが、多くの論文等でダイエット効果が証明されているため続けてみようと考えています。

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この記事では、以下について解説します。

・DHAとEPAのダイエット効果
・私がDHAとEPAをサプリメントで摂るようになった理由
・DHAとEPAを摂取するおすすめのタイミング

DHA／EPAとはなにか？

DHA（ドコサヘキサエン酸）／EPA（エイコサペンタエン酸）ともにオメガ3脂肪酸に分類される脂肪酸で、青魚に多く含まれています。

オメガ3脂肪酸はケトジェニックダイエットにおいても重要で、積極的に摂るべき栄養素としています。

いずれも、体内で作り出すことが出来ず、食物等から摂取する必要のある『必須脂肪酸』と呼ばれる健康に欠かせない重要な栄養素です。

DHA（ドコサヘキサエン酸）とは？

DHAは、オメガ-3脂肪酸の一種で魚や海洋性の生物、特に青魚（サケ、マグロ、サバなど）に多く含まれています。DHAは体内で多くの役割を果たしますが、特に脳と目の健康に影響を与えます。

脳のサポート

DHAは脳の主要な成分の一つで、脳の正常な機能や発達に必要で、学習や記憶にも関与します。

視力の保護

DHAは視力を維持するのに役立ち、老化に伴う視力の衰えを予防する可能性があります。

EPA（エイコサペンタエン酸）とは？

EPAもオメガ-3脂肪酸の一種で、主に青魚に含まれています。EPAもDHAと同じく体内で多くの役割を果たしますが、特に心臓の健康などに効果があります。

心臓の健康

EPAは血液の流れをを良くし、血圧を下げる効果があることがわかっています。これにより心臓病のリスクを低減します。

DHAとEPAのダイエット効果

こんな疑問があると思います。

DHAとEPAには上で解説した以外にも様々な効果が報告されていて、ケトジェニックダイエットにおいても、以下のような効果が期待出来ます。

食欲抑制と満腹感の増加

DHAとEPAは、食欲を抑制し満腹感を増加させる助けになることが報告されています。これにより、食事摂取量を減らすことが期待出来ます。

DHAとEPAは、食欲調節に影響を与え、満腹感を増加させる可能性があります。これにより、食事の摂取量を制御し、過食を防ぐのに役立つかもしれません。以下は、この効果に関する研究の一例です：
Thorsdottir, I., Tomasson, H., Gunnarsdottir, I., Gisladottir, E., Kiely, M., & Parra, M. D. (2007). Randomized trial of weight-loss-diets for young adults varying in fish and fish oil content. International Journal of Obesity, 31(10), 1560-1566.

脂肪燃焼の促進

DHAとEPAは、脂肪燃焼を促進することが知られています。これにより、体脂肪を減らすことが出来ます。

DHAとEPAは、脂肪代謝に影響を与え、トリグリセリド（血中の脂肪）のレベルを低下させることが示されています。これは、体脂肪の蓄積を減少させ、肥満の管理に寄与する可能性があります。Balk, E. M., Lichtenstein, A. H., Chung, M., Kupelnick, B., Chew, P., & Lau, J. (2006). Effects of omega-3 fatty acids on serum markers of cardiovascular disease risk: a systematic review. Atherosclerosis, 189(1)

筋肉質の維持

DHAとEPAは、は筋肉の構築と修復をサポートし、基礎代謝率を向上させることが示されています。これにより、筋肉を保持し、エネルギー消費を増やす助けとなります。

DHAとEPAをサプリメントで摂る理由

ケトジェニックダイエットでは、糖質を抑え、替わりにタンパク質や良質な脂質を多く摂ることが重要であり、DHAとEPAも良質な脂質として積極的に摂取する事が推奨されています。

厚生労働省の食事摂取基準によれば、18歳以上のすべての年代で、1日におおよそEPAおよびDHAを含むオメガ-3脂肪酸を約1000mg以上摂取することが理想とされています。

EPA 及び DHA の摂取が生活習慣病の発症予防に有効であることを示した観察疫学研究が多数存在し、そのメタ・アナリシスもほぼこの考えを支持している。

「日本人の食事摂取基準（2020年版）」策定検討会報告書

実際にDHA、およびEPAを食物から摂取しようとした場合、含有量が多いとされるサケ、マグロ、鯖、鰤、イワシ、サンマなどの食材でも毎日100g程度食べる必要があります。また、DHA、EPAは熱に弱いため効果的に摂取するためには生で食べる必要があります。

以上のような理由からサプリメントで安定した量のDHAとEPAを摂取するにしました。

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DHAとEPAを摂取するおすすめのタイミング

DHAとEPAをサプリメントで摂取する場合、こんな疑問が出てくると思います。

DHAとEPAを食事と一緒に摂ると良い理由

脂肪を含む食事を同時に摂ることで、DHAとEPAがより効率的に吸収される可能性が高いとされています。

DHAとEPAを含むサプリメントを空腹または食事と一緒に摂取することを比較しました。食事と一緒に摂取した場合、血中のDHAおよびEPA濃度が高まり、吸収が向上したことが示されました。

Journal of the American College of Nutritionに掲載された研究（2007）

オメガ-3脂肪酸のサプリメント摂取と吸収に関する研究をまとめたもので、食事と一緒に摂取することが吸収を向上させることを支持しています。

The American Journal of Clinical Nutritionに掲載されたメタアナリシス（2012）

DHAとEPAを朝に摂ると良い理由

朝に摂取することで、血液と肝臓の中性脂肪の量の減少効果、脂質代謝の改善等の効果が見られる。

DHAとEPAの摂取時刻と機能性の関連を調査したところ、血液と肝臓の中性脂肪の量は、朝摂取群だけに有意な低減効果があった。また、DHAとEPAの血液中の濃度を測定した結果、朝摂取群の血中濃度は夕摂取群よりも有意に増加していることが判明した。

糖尿病ネットワーク

サプリメントを選ぶ際の注意点

サプリメントを選ぶ際に意外と見落としてしまうのが、サプリメントの品質です。

DHA、EPAそのものの含有量もサプリメントを選ぶ際の基準になりますが、その他にDHA、EPAは酸化しやすいという弱点があるため、適切な酸化防止対策がされている事が重要です。

酸化防止対策として一般的なのがビタミンEやアスタキサンチン等の抗酸化成分を配合している事があげられます。また、サプリメントによっては1錠づつアルミ等で個別包装されているものもあります。

含有量については一日の摂取目標1000mgを基準に考え、『1日一回で摂る？』or『複数回に分けて摂る？』のかは個人の生活スタイルにあわせて選べば良いと思います。

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まとめ

DHA、EPAは脂肪燃焼効果や筋肉の維持など、ダイエットにおいても嬉しい効果があります。

しかし、一方で毎日の食事のなかで1日の摂取目標値を摂ることは多くの人にとって難しいのも事実。

DHA、EPAを効果的に摂取するには次の事を意識すると良いとされています。

また、サプリメントで摂取する場合には、サプリメントの品質に気をつけることも重要です。

日々の食生活にDHA、EPAを取り入れることでダイエットの効果は大きく上昇します。気になっていた方は取り入れてみてはいかがでしょうか。

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