【ケトジェニックダイエット】起こりやすいトラブルと解決方法|管理栄養士が解説
目次
起こりやすいトラブルとその対策
ケトジェニックダイエットで起こりやすい症状に以下のようなものがあります。
それぞれ起こってしまう原因とその改善策を説明します。
肌荒れ
ケトジェニックダイエットに限りませんが、肌荒れの主な原因は次の成分不足が考えられます。
肌荒れの主な原因
- ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム)の不足
- 脂質(中鎖脂肪酸)の不足
- タンパク質の不足
それぞれ改善策を紹介します。
ミネラルの不足
ミネラルは肌の構成要素となっており、不足する事で肌荒れの原因となります。
1日に摂るべきミネラルの量は以下のようになっています。
| 摂取推奨値 | 多く含まれる食材(100gあたりの含有量) |
---|
カリウム | 3,000mg | わかめ(730mg) ほうれん草(700mg) 納豆(660mg) アボカド(720mg) 大豆(570mg) |
カルシウム | 650mg | しらす(520mg) 桜えび(690mg) ししゃも(350mg) イワシ(350mg) 油揚げ(300mg) |
マグネシウム | 350mg | 納豆(100mg) 大豆(110mg) わかめ(110mg) アーモンド(310mg) ゴマ(350mg) あさり(100mg) |
「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書
日本人の食事摂取基準(2020 年版)
摂取が難しい場合、サプリメントなどで摂ることを検討下さい。
脂質の不足
脂質は細胞膜の構成物質の一つで不足すると肌のパサツキなどの原因となります。
ダイエットを行うと、脂質不足になりがちです。
脂質の中でも、脂肪燃焼の効果が高いMCTオイル等の中鎖脂肪酸を積極的に摂取します。
一日小さじ1杯から大さじ2杯程度を目安にMCTオイルを摂るようにします。
あわせて読みたい
【ケトジェニックダイエット】脂肪燃焼の効率を高める❗MCTオイルの効果的な取り方
ケトジェニックダイエットを行う場合、食事と一緒にMCTオイルを摂ることを勧めています。 しかし、MCTオイルを利用したことがないと、効果がわかりにくいため下のような…
タンパク質の不足
タンパク質も肌を構成する重要な物質の一つです。
ケトジェニックダイエットでは糖質を減らす替わりにタンパク質、脂質を積極的に摂取して下さい。
主食(ご飯、パン、麺類)を抜いた分は必ずタンパク質を多く含むおかずを追加して摂るようにします。
便秘
便秘の主な原因は次の成分不足が考えられます。
それぞれ改善策を紹介します。
食物繊維の不足対策
ケトジェニックダイエットは主食(ご飯やパン)をタンパク質や脂質に置き換えます。
ご飯やパンの主な成分は糖質+食物繊維です。
ご飯やパンを抜くことで糖質だけでなく、食物繊維の摂取量が減ってしまいます。
抜いた分を野菜や海藻、きのこなどで積極的に摂取するようにして下さい。
野菜や海藻、きのこなどを大量に摂るのが難しい方はサプリメントなどを活用して下さい。
我が家では「イヌリン」を食べ物に加えて摂るようにしています。
脂質の不足
脂質不足は便秘の原因にもなります。
肌荒れの対策と同様となりますが、脂肪燃焼の効果が高いMCTオイル等の中鎖脂肪酸を積極的に摂取します。
一日小さじ1杯から大さじ2杯程度を目安にMCTオイルを摂るようにします。
下痢
便秘とは逆に、下痢を起こす方もいます。
下痢の場合は、体質によってはタンパク質の油や少量の脂質で下痢を起こす人もいます。
そのような方は以下のような点に注意して食材を選んでみて下さい。
そしてMCTオイル等の中鎖脂肪酸についても、少量ずつ摂るようにして下さい。
脱水症状
炭水化物の摂取量を減らすと、体内の糖分の消費量が減るため、肝臓で保管されているグリコーゲンの分解が減少します。
グリコーゲンは水分とともに蓄えられており、グリコーゲンが分解されると、体内の水分量も同時に減少します。
ダイエットを行う際には、水分補給をしっかりと行うようにして下さい。
倦怠感
カラダがエネルギー不足や水分不足を起こしている可能性があります。
こんな時、カラダの怠さや頭痛などが起こりやすくなってしまいます。
ケトジェニックダイエットは糖質を減らし、タンパク質、脂質を増やすダイエット法です。
正しいやり方でダイエットを行うようにして下さい。
【正しい方法】
・糖質を抜く
・タンパク質と脂質を追加する
【間違った方法】
食事から糖質だけを抜く
しっかり食べる事と水分補給をすること、また適度な運動をする事を心がけて見て下さい。
まとめ
この記事ではケトジェニックダイエットをする事で起こるカラダの不調について解説しました。
ケトジェニックダイエットで起こるトラブルの多くは糖質を抜く事だけを行い、摂るべき栄養を摂っていない事で起こります。
多くの問題は、以下の食材をしっかり摂る事で解決します。
不足しがちな栄養素
- ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム)
- タンパク質
- 食物繊維
- 脂質(中鎖脂肪酸)
また、ゆっくりと適度なペースで始めることが大切です。
すべてのダイエットに言えることですが人によっては合わない方もいます。
ムリをする必要はありませんので、別の選択肢も検討してみて下さい。
やり方については
あわせて読みたい
【ケトジェニックダイエット】管理栄養士が解説 初心者におすすめの始め方 完全版
はじめに 健康診断などでメタボリック判定をされて「ダイエットをしなければ!」と悩んでいませんか? ダイエットは我慢をすることも多く、長期間その我慢を続ける必要…
コメント